メンタルヘルス対策・EAPのカウンセリングストリート

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残業を希望する場合はどのように対応すべきか?

原則、許可すべきではない。
以前と比較して、業務をこなすスピードが落ちていれば、比例して症状が悪化しているサインと考える。

 

原則、許可すべきではありません。
まずは現在行っている業務の洗い出しと進行状況を整理します。
現在行っている業務の進行状況は、発症以前の何割程度でしょうか。
業務をこなすスピードは、メンタルヘルス障害の症状の重さに比例します。
つまり、業務をこなすスピードが遅ければ遅いほど症状が重いことを表すため、その場合は、残業どころか、業務制限を検討した方が良いです。(→業務制限が必要かどうかの判断基準

残業をすれば休養の時間が減り、それだけ治癒が遅れます。
「仕事の効率が落ちる」→「時間内に仕事が終わらない」→「残業」→「帰宅時間が遅くなる」→「休む時間が減る、疲れが取れなくなる」→「さらなる症状悪化を招く」→「さらに仕事の効率が下がる」→「さらなる症状悪化を招く」という悪循環に陥ってしまいます。

仕事のスピードが落ちているということは、「症状が悪化している」サインの一つとして捉え、残業ではなく、「勤務時間短縮」や「業務のさらなる軽減化」を検討します。
本人が「勤務時間短縮」や「業務のさらなる軽減化」に抵抗がある場合は、その気持ちに対するフォローも必要です。(→業務制限を不満に思う場合はどのように対応すべきか?

ゴールは、「病気が治癒し、通常の状態で仕事が出来るようになること」です。
それに向けて、今何をすべきか本人と一緒に考えます。

 

(例)

「仕事の効率が落ちてきているんだね。以前より状態が悪くなってきているんだね。だとすると、残業をして無理をすると、さらなる症状の悪化を招いてしまうんじゃないかな。今は残業をして業務をこなすことよりも、コンディションを整えることが先決ではないかな。今は焦らずゆっくりと病気の治癒を優先させよう。
また状態が良くなれば、仕事の効率も上がってくる。
今無理をするよりも、とにかく病気の治癒を最優先に、そのためにどうすれば良いか一緒に頑張っていこう。」