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論理療法(REBT/合理情動療法/理性感情行動療法)
( ろんりりょうほう )
エリス(Ellis,A.)が1950年代に提唱した心理療法。
この療法は、感情と行動は出来事自体によって引き起こされるのではなく、その出来事に対してどのように解釈するのか、認知のあり方によって変化するという考えをもとにしている。
当初は論理療法と呼んでいたが、後に合理情動療法、理性感情行動療法と変更した。
論理療法はABCシェマという理論を特徴とし、それを把握することから始まる。
A ⇒ 出来事や経験 (Active event or experience)
B ⇒ 信念体系 (Belief system)
* iB 非合理的な信念 rB 合理的な信念
C ⇒ 結果 (Consequence)。
C(結果)は、当事者から見るとA(出来事や経験)が原因であるように感じるが、実際は間にB(信念体系)が存在し、これを通して一連のABCが成立するということになる。
治療ではまずABCシェマを見出し、iB(非合理的信念)を明らかにする。
それが見出されると、次に
D ⇒ 反論 (Ddispute)
E ⇒ 効果 (Effect)
が行われることとなる。
Dは反論であり、当事者の持っているiB (非合理的な信念)に対して論駁が行われる。
また、非合理的信念を打破し、実際に合理的信念を使用するなどの課題が与えられる。
「成功しなくてはならない」に対し論駁し、「成功したらうれしいけど、しなくても大丈夫」などの新しい合理的信念に当事者を導くようにし、合理的信念の獲得を促す。
これがE(効果)であり、不適切な反応の改善が図られることとなる。
仕事で少しでもミスがあれば努力はすべて水の泡 というような不安や憂鬱、無気力などの不適切反応を導く 『非合理的信念』 ではなく、少しでも前進があれば意味がある というような不適切反応から自身を守る 『合理的信念』 を持てば、職場でストレスをストレスと感じないメンタルタフネスな社員となれる。