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ソーシャルサポートの定義と種類
( そーしゃるさぽーとのていぎとしゅるい )
【ソーシャルサポートの定義】
ソーシャルサポートの定義の一つとして、
Cobb(1979)はソーシャルサポートを情報として捉え、
「個人がある情報を受け取ることによって、当該個人が世話され、
愛され、尊重され、相互的な責務をもったネットワークのメンバーである、
と信じさせるような情報である」と述べている。
また、周(1994)はソーシャルサポートを
「個人が感じたり、受け取ったり、あるいはその個人を取り巻く様々な人が
意図したり、実行したりする、その個人の福祉や心身の健康状態を
維持・促進する有形・無形の働きかけの総称」と定義している。
【ソーシャルサポートの種類】
ソーシャルサポートは受けるサポートの内容によっても
いくつかの分類がされている。
House(1981)はソーシャルサポートを、
仕事を手伝う、お金を借りるなど問題解決のために物理的、
直接的な行為を提供する 「道具的サポート」 、
問題解決の助けとなるような技術や情報を提供する 「情報的サポート」 、
共感する、信頼する、世話をするなど精神的な支えを提供する 「情緒的サポート」 、
適切な評価やフィードバック、その人の考えや行為を認め、
好意的に評価する 「評価的サポート」 の4つに区別している。
その中でも、はげまし、共感など受け手の心理面に働きかける「情緒的サポート」と
物質的、問題解決的な援助である「道具的サポート」に
分類可能であることが研究者の中でも支持されており、
またこの2つが職務ストレスに対して頻繁に研究されている
ソーシャルサポートのタイプであると考えられている。
その下位分類として、「道具的サポート」は
問題解決のための資源を提供するなどの直接的サポートと
解決のための情報を提供する間接的サポートの2種類、
「情緒的サポート」は愛情、親密性などの情緒面への働きかけと
評価やフィードバックなどの認知面への働きかけの2種類に分類されている。