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完全主義

完全主義
( かんぜんしゅぎ )

ストレス耐性を下げる要因として知られる完全主義。

完全主義は、物事が完全でなければならない、ミスは許されないなど、過度に完全を追求する傾向を言う。完全主義は心理的不適応を招きやすい個人特性と考えられ、多くの研究はこの個人特性が抑うつ、不安、などの不適応と関連することを示している。ただし、完全主義に含まれる要素の全てがマイナス面に繋がるわけではなく、完全主義は適応的な側面と不適応的な側面に分類する事が出来る。


不適応側面は、

1.ミスや失敗を過度に恐れる:「ミスなど許されない」、「少しでもミスがあれば失敗だ」など、完全、完璧でありたいがために少しのミスや失敗も許容できない傾向。

2.自分の行動に漠然とした不安や疑いを持つ:「何かやり残しているようで不安になる」、「終わった仕事でもなんかやり残しているのではと感じる」など、物事に対して常に何かミスがあるのではと疑念を抱き、不安を感じる傾向。

この2つの要素が含まれ、不適応側面が高い場合は抑うつ傾向などのマイナス面も高くなることが研究で知られている。

適応的側面は、

「人より高い目標を持とうと思う」「高い目標を持つほうが自分のためになると思う」など、常に高い目標を設定し、最高の水準を目指したいという傾向。この側面が高い人は抑うつや絶望感は反対に低くなる、もしくは高める要素にはならないという結果も報告されている。そのため、完全主義といっても、主にミスや失敗を過度に恐れる傾向や、疑念を抱く傾向を下げることが、 ストレス耐性を下げる要因となり、この2要素の改善が必要となる。

改善には認知療法がよく用いられ、失敗やミスそのもの、または物ごとに対して見方を変えるなど、新しい解釈を与えることによって改善する事が期待されている。

「ミスした」⇒「もう終わりだ」のパターンで完結するのではなく、「ミスした」⇒「ここまで出来た」「ミスから学べること」など、同じ物事に対して違う観点はないか、他の考え方の存在を本人に気付かせ、提供する事が有効となる。

 

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