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259号 ストレスチェック組織分析からの職場関係性の改善

2018年9月25日

朝晩は少し涼しくなり、セミの声はコオロギや松虫の声に代わりましたね。
秋の夜を楽しむかのように、道端で通り過ぎる人間たちを眺める猫の姿なども
見られるようになりました。
一方、このひと月にも豪雨や地震、台風と自然の力の前にたくさんの犠牲があり
ました。一日も早く、必要な方に必要な助けが届きますようお祈りいたします。

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本号のトピックス ====================================
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1.ストレスチェック組織分析からの職場関係性の改善
組織分析の後の対応
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2.メンタルヘルス ニュースピックアップ

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1.ストレスチェック組織分析からの職場関係性の改善
組織分析の後の対応
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2018年7月6日、厚生労働省から『平成29年度「過労死等の労災補償状況」』
が発表されました。

厚生労働省は、過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強い
ストレスなどが原因で発病した精神障害の状況について、2012年から、労災請
求件数や、「業務上疾病」と認定し労災保険給付を決定した支給決定件数などを
年1回、取りまとめています。

2017年度分の今回発表では、残念ながら、ついに精神障害の支給決定件数が500
件を上回ってしまいました。

2015年12月にストレスチェックテスト制度が義務化になり、多くの事業所で
ストレスチェックテストが実施され、面接指導等による従業員支援と組織分析
などを活用した職場改善に取り組むようになりましたが、課題はまだまだ山積
しているというのが実情のようです。

『平成29年度「過労死等の労災補償状況」』の精神障害の出来事別決定及び支給
決定件数一覧によると、業務上の要因が認められた出来事の上位は次の通りでし
た。

 1位 仕事の量・質   154件(30.4%)
2位 対人関係     112件(22.1%)
3位 事故や災害の体験  89件(17.6%) ※支給決定件数 506件中

この順位は2016年度も同様です。

2位の対人関係のうち、最も多い具体的な出来事としては「(ひどい)嫌がらせ、
いじめ、又は暴行を受けた」でした。弊社の相談窓口へご相談してくださる方の
お話でも、職場の人間関係の悩みはとても多いです。

この人間関係に大きな影響を与えるものが「職場のコミュニケーション」です。
皆さんの職場では、良いコミュニケーションが取れていますでしょうか。

コミュニケーションは、双方向で行うのが原則ですが、
時に一方的になってしまったり、
表面上は双方向でのコミュニケーションになっているものの
すれ違っていたり、かみ合わなかったりと、
うまく行っていない例がたくさん見られます。

パワーハラスメントも実はこのようなミスコミュニケーションに原因がある
場合もありますね。

職場にはいろいろな価値観の方がいます。
その違いを理解しないで、画一的な対応をしてしまうことで、
メンタルヘルス障害を引き起こしてしまうことがあるわけです。

更に職場の人間関係は、社員のモチベーションにも影響して、
業務そのものの質や生産性にも大きく影響を与えてしまいます。

弊社のストレスチェックテストー my-Mental ―では、
職場の人間関係を「職場関係性」という項目で、分析をしています。

この「職場関係性」の評価が低かった会社様は、
何らかの対応が必要になります。
特定の部署が低い結果になった場合は、ピンポイントでの対応も必要です。

・そもそも、コミュニケーションとはどういうものなのか
・より良いコミュニケーションにするにはどのようにしたらよいのか

基本的な考え方の修得や、ロールプレイや演習を通してご自身の対応について
振り返る機会があるととても効果的です。

弊社では、オリジナルのストレスチェックテストー my-Mental ― のご提供
に合わせ、きめ細かなコンサルティングをいたしております。

my-Mentalおよび組織分析の活用方法やコミュニケーションについて、
詳しくお知りになりたい方は
是非貴社担当のアカウントマネージャーにご連絡いただくか、
このメールにご返信ください。

 

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2.メンタルヘルス ニュースピックアップ
最新の情報やメルマガの内容に関連のある情報を
お伝えします
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 今月はレム睡眠(体は寝ているが脳は起きている状態)についての、
興味深い研究成果をご紹介いたします。

 

レム睡眠に必須な遺伝子を発見
−睡眠はどこまで削れるか−
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理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター合成生物学研究チームの上田泰
己チームリーダー(東京大学大学院医学系研究科機能生物学専攻システムズ薬理
学教授)らは、レム睡眠に必須なニつの遺伝子を発見し、レム睡眠がほぼなくな
っても生存するマウスの作製に初めて成功しました。

本研究成果は、レム睡眠の誘導や睡眠覚醒における神経伝達物質アセチルコリン
の役割の理解と、その異常により引き起こされる睡眠障害の病態解明や治療法の
開発に貢献すると期待できます。

レム睡眠は、身体は寝ているのに脳は起きているという、覚醒とノンレム睡眠の
中間の状態と考えられています。アセチルコリンはレム睡眠を誘導する分子とし
て知られていますが、本当にレム睡眠に不可欠なものであるかはこれまで不明で
した。今回、国際共同研究グループは、脳・神経系49部位の網羅的遺伝子解析、
新しいマウス遺伝学ツールの開発、個体レベルの遺伝学的手法を駆使することで、
アセチルコリンの受容体遺伝子であるChrm1Chrm3が睡眠量の制御に重要な働
きをしていることを明らかにしました。特に、その両方の遺伝子を同時に欠失さ
せたマウスでは、レム睡眠がほとんど検出されないことを発見しました。

今後の期待
本研究により、レム睡眠の有無を決定する遺伝子を初めて同定しました。本成果
を利用して、レム睡眠を特異的に操作する技術や薬剤が開発され、さらなる睡眠
研究ならびに睡眠障害に対する効果的な治療薬の開発が進展すると期待できま
す。

また、今回の研究で初めてレム睡眠がなくなっても生きられる個体の存在を確認
しました。このことは、レム睡眠が動物にとって本当に必須なのか、必須である
のならどのような役割を持っているのか、そして睡眠はどこまで削れるのかとい
う問いを、改めて検証するきっかけになると考えられます。ニつのアセチルコリ
ン受容体遺伝子Chrm1Chrm3を欠損したマウスを見る限りでは、少なくともレ
ム睡眠はなくてもよさそうです。

本研究は、米国のオンライン科学雑誌『Cell Reports』(8月28日付け:日本時
間8月29日)に掲載されました。

        ※プレスリリースより一部抜粋して掲載しております