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努力−報酬不均等モデル
( どりょく−ほうしゅうふきんとうもでる )
ドイツの社会学者Siegristらによって提唱されたモデル。
その特徴は、職業生活における「努力」と「報酬」の二つの軸を基に慢性的なストレス状況を把握することにある。
状況特異的な要因として測定される「努力」という構成概念は仕事の要求度、責任、負担を測定する項目から構成される。一方、「報酬」は労働者が仕事から得られるもの、もしくは期待されるものとして経済的な報酬(金銭)、心理的な報酬(セルフ・エスティーム)およびキャリアに関する報酬(仕事の安定性や昇進)を測定する項目からなる。
本モデルは「職業生活において費やす努力と、そこから得られるべき、もしくは得られることが期待される報酬がつりあわない」高努力/低報酬状態をストレスフルとする。仕事量は多いのに不安定な仕事、昇進の見通しや適当な報酬が与えられることなく高レベルの業績を求められる仕事、一生懸命やっているのに正当に評価されない状況、などが努力−報酬不均衡状態の例として挙げられる。
実際の測定には努力項目(6項目)と報酬項目(11項目)からなる質問紙を用い、両項目の得点比に項目数を補正した値が一定以上のグループを曝露群として非曝露群との間で比較される。