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汎適応性症候群(General Adaptation Syndrome:GAS)
( はんてきおうせいしょうこうぐん )
セリエ(Selye,H.)は、ストレッサーにより起こされるイライラや不安などによって示される状態のことを最初にストレスと定義して用いた学者。彼は、生体がストレッサーに晒され続けるとそのストレッサーの種類に関わらず共通していくつかの異変が見られることを発見し、この共通した一連の生理的反応を汎適応症候群としている。
【汎適応症候群の経過】
汎適応症候群は、警告期、抵抗期、疲はい期の3段階がある。
生体がストレス刺激を受けると、まず生体にいくつかの異変やダメージが起こり(ショック相)、また生体がその異変やダメージから回復しようとする(反ショック相)2つの相を含む『警告期』の段階を経る。
そしてそのまま抵抗力が強まり、ストレス刺激と生体の抵抗力が互いに均衡を示し、バランスが取れている『抵抗期』に入る。
最後にストレス状態が長引くにつれ徐々に生体は抵抗力を失い、バランスを崩し、再度警告期で見られたような異変やダメージが大きくなり、発症など抵抗力を失った『疲はい期』に至るという流れ。
1. 警告期
■第一期 : ショック相 (6−48hr)
脾臓・リンパ腺・肝臓の萎縮、
脂肪組織の消失、胸腺及び腹膜後ろの組織の浮腫、
体温の低下、消化器官、特に胃、小腸、盲腸の激しいただれ、
大脳皮質性の複合脂質の減少などが起こる。
■第二期: 反ショック相 (48hr- )
副腎皮質の肥大、脂肪細胞の回復、浮腫の消失など、
抵抗力が強まってくる時期。
ここで少量の薬物投与をしたり、または比較的症状が軽い場合、
この時期に各機能が回復に向かうようになる。
2.抵抗期 (1−3ヶ月):
抵抗力が高まり、ストレス刺激と均衡が取れている時期。
生体の反応も比較的安定しますが、さらに続く場合、
1−3ヶ月後に生体は抵抗力を失う。
3. 疲はい期
長期にわたるストレス状態に適応し続ける事が出来ず抵抗力を失い、
最初の警告期のような症状を見せ、各ダメージや異変の発症、
さらに放っておくと死にもいたる。