メンタルヘルス対策・EAPのカウンセリングストリート

企業・組織とメンタルヘルスの両面に精通した視点でEAPコンサルティングを推進します
貴社の実情に即した、実践的で効果の上がるEAP・メンタルヘルス対策を実現します

プライバシーマーク
トップ > メルマガ > 最新号・バックナンバー > 221号 あらためてラインケア

221号 あらためてラインケア

2015年3月12日


七十二候では「桃始笑(ももはじめてさく)」。
皆様の周りでは桃が咲き始めましたでしょうか。
4月の人事異動、組織の見直し、新入社員入社などに向け
忙しくされている方も多いかと思います。

さて今回のテーマは
「あらためてラインケア」
です。

厚生労働省が平成25年に行った「労働安全衛生調査」によると、
対象事業所の約6割が何らかのメンタルヘルス対策を実施しており、
その内の約4割の事業所が、管理監督者への教育・情報提供を実施していることが分かりました。
※事業所規模が大きくなると実施の傾向は高くなり、
1000人以上の事業所での割合は、それぞれ98%、79%となっています。

既にラインケアの研修を実施しておられる会社も少なくないと思いますが、
今回はあらためて、ラインケア・ラインケア研修の重要性を
見てみたいと思います。

また、締切間近の体験会のお知らせもあります。→項目3

┏━━━━━━━━┓
本号のトピックス ====================================
┗━━━━━━━━┛
1.ラインケア・ラインケア研修の重要性
あらたな局面を迎えたラインケア
-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・
2.会社の状況に合わせたラインケア研修
 <CSのライケア研修の場合>
-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・
3.CSのラインケア研修体験会開催のお知らせ
 <名古屋・締め切り間近!>
-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・
4.そのとき、あなたは正しく対応できますか?
◆不調の可能性のある部下の見極め方・・
-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・
5.メンタルヘルス ニュースピックアップ

-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・-----・

 

◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇
1.ラインケア・ラインケア研修の重要性
あらたな局面を迎えたラインケア
◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇

メンタルヘルス障害は早期発見・早期対処が重要ということは、
既に皆さんご存知のことと思います。

早期発見・早期対処をするための方法は幾つかありますが、
毎日顔を合わせている上司が見つけるというのは、
非常に効果的な方法の一つです。

その理由の大きなものとしては、
a) 毎日接している為、「いつもと違う」事が分かりやすい
b) 発見後、産業医の面談に繋いだり、医療機関の受診を促したりがスムーズな形で行える
C) 必要な場合に業務を制限したり、休養を取らせたりという対処が可能である
などが上げられます。

ここまでは、メンタルヘルス御担当の方であれば、
ほぼ共通の認識なのではないでしょうか。
厚生労働省も4つのケアの1つにこの「ラインによるケア」を当てている所以でもあります。

ところが、実際の現場では、
上記のa〜cがうまく出来ていないことが多々ある、これもまた共通の認識ではないかと思います。

なぜうまくいかないのでしょうか。
一括りにして言ってしまえば、「意識・知識・スキルの不足」
ということになるのですが、何が不足しているのかは、
会社によってまちまちです。

例えば、
a)がうまくいっていない場合は、入り口で止まってしまっています。
メンタルヘルス障害の基礎的な知識やラインケアの意識などが不足をしていると言えます。

a)は比較的見つけられているのに、上司が問題解決を図ろうと、原因や感情を過度に追究してしまい、
返って悪化をさせてしまうことがあります。
これは、不調を発見した後の対応が理解できていない為に起こっていると考えられます。

また、
b)がうまくいっていない場合は、部下の状況を把握したり、
促しをしたりするスキルや意識が不足していると考えられますし、
c)がうまくいっていない場合は、「脳の疲れ」を減少させる知識や意識の不足といえます。
このように一口に「意識・知識・スキルの不足」といっても会社によって様々なのです。

一方で、今話題のストレスチェックテスト義務化法案では、
自ら会社に名乗り出ることが、医師との面談の前提条件になっています。
例えば、テストでは、面談レベルである事のフィードバックを受け、
でも自ら名乗り出ない(出られない)社員の方はどうなってしまうのでしょうか。
ここで、上司が上記のa〜cが確り出来ていれば、埋もれることなく対処ができるようになります。

このように、ランイケアの重要性、管理職の役割の重要性は以前より増しています。
これを確実に行うことができるようにするためには、
「意識・知識・スキル」を管理職に理解してもらうこと
=会社の状況に合わせたラインケア研修
が求められます。

それでは、カウンセリングストリートの「ラインケア研修」について
次のユニットで見てみましょう。

 

◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇
2.会社の状況に合わせたラインケア研修
<CSのラインケア研修の場合>
◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇

ラインケア研修を既に導入している企業様も多いと思いますが、
望ましい研修になっていますでしょうか。
管理職が抱えてる問題点を解消するような内容になっているでしょうか。

前章で記したように、ライケア研修が扱うテーマはいろいろで、
会社の状況に合わせた研修でないと効果が期待できません。
何が問題で、「早期発見・対処」ができていないのか、
まずはご自身の会社の管理職の状況を把握することから始めてみましょう。

カウンセリングストリートの研修は事前打合せで、
ご担当者様と共にどこに問題があるか確認するところから出発します。
現場のヒアリングをお願いする場合もあります。

問題点が明らかにした上で、そこを改善するための研修プログラムを
提供させていただきます。

次章で近日開催予定の、体験会のご案内を掲載いたしましたので、
是非ご参加ください。

別途ラインケア研修について詳しくお知りになりたい方は
御社担当のアカウントマネージャー、または
magazine@counseling.stまでご連絡ください。

研修につきましては、弊社のウェブサイトでもご覧いただけます。
http://www.counseling.st/hr/original.php

 

◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇
3.CSのラインケア研修体験会開催のお知らせ
<名古屋・締め切り間近!>
◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇

■東京・大阪・名古屋にてラインケア研修体験会を開催します。

参加ご希望の方は
御社担当アカウントマネージャーにご連絡いただくか、または
magazine@counseling.st まで、
参加ご希望の都市名(大阪・名古屋・東京のいずれか)、講座名、開催日と
会社名、部署名、お名前、電話番号をお書きの上
メールにてご連絡ください。
※各会場とも定員になり次第締切となります。お早めにお申込ください。

**********************************************************************************
【名古屋】
**********************************************************************************
【発症者を減らすためのラインケア研修体験会】
日時:3月19日(木)9:30〜12:00
場所:愛知県産業労働センター(ウインクあいち)JR名古屋駅桜通口 徒歩5分
参加費用:無料
内容:<部下のうつを確実に見つけるために>
◆メンタルヘルス障害の基礎知識(どんな病気なのか、発症の原因、治療内容等)を理解する
◆部下のメンタルヘルスケアにおける管理職の義務と役割を理解する
◆早期発見・対処のポイントを理解する 
★★外部委託による研修を検討中または検討予定の企業様に限定させていただきます★★
詳しい内容は→http://www.counseling.st/hr/seminars.php#3

**********************************************************************************
【東京】
**********************************************************************************
【発症者を減らすためのラインケア研修体験会】
日時:5月19日(火)9:30〜12:00
場所:東京体育館 サブアリーナ内会議室 千駄ヶ谷駅徒歩3分
参加費用:無料
内容:<部下のうつを確実に見つけるために>
◆メンタルヘルス障害の基礎知識(どんな病気なのか、発症の原因、治療内容等)を理解する
◆部下のメンタルヘルスケアにおける管理職の義務と役割を理解する
◆早期発見・対処のポイントを理解する 
★★外部委託による研修を検討中または検討予定の企業様に限定させていただきます★★
詳しい内容は→http://www.counseling.st/hr/seminars.php#3

**********************************************************************************
【大阪】
**********************************************************************************
【発症者を減らすためのラインケア研修体験会】
日時:5月19日(火)13:30〜16:00
場所:大阪市立青少年センター(KOKO PLAZA) 新大阪駅徒歩5分、地下鉄新大阪駅徒歩10分
参加費用:無料
内容:<部下のうつを確実に見つけるために>
◆メンタルヘルス障害の基礎知識(どんな病気なのか、発症の原因、治療内容等)を理解する
◆部下のメンタルヘルスケアにおける管理職の義務と役割を理解する
◆早期発見・対処のポイントを理解する 
★★外部委託による研修を検討中または検討予定の企業様に限定させていただきます★★
詳しい内容は→http://www.counseling.st/hr/seminars.php#3

 

◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇
4.そのとき、あなたは正しく対応できますか?
◆不調の可能性のある部下の見極め方・・
◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇

職場の上司は、部下のメンタルヘルスに不調が無いか、
常に気を配っておかなければなりません。
そして、部下の勤怠の状況や業務のパフォーマンスから、
不調と思われる者をピックアップし、面談を行い、
発症可能性の有無を見極めることが必要です。

面談を行う者をピックアップするには、いくつかの目安があります。
以下は、その目安を記したものです。
しかし、この中に一つ、この状態だけでは判断が難しいものがあります。
それは、どれでしょうか。お考えください。

A.月の残業時間が80時間を超えている社員
B.以前はそんなことがなかったのに、この頃、明らかにミスやクレームが増えている社員
C.以前と比べて、仕事に熱意が感じられなくなった社員
D.病気など特に明らかな理由がないのに、週あたり2日程度、欠勤することが続いている社員

いかがでしょうか。
一見すると、どれも正しいように思われるかもしれません。
でも、この中に一つだけ、そうでないものが含まれています。

職場のメンタルヘルスでは、
ちょっとした間違いが大きな問題につながることもあります。
それを防ぐ為には、管理職や人事担当者は正しい知識を持つことが必要です。
とは言え、日々の業務で忙しいところ。
手元にすぐに調べられるツールがあると便利ですね。

そのツールが、弊社「メンタル対応マニュアル」です。

「メンタル対応マニュアル」は、
webコンテンツ「EAPマニュアル」と、
人事、管理職向けの相談窓口「ヘルプデスク」の二本立てで、
最新で正しい知識を提供しています。

今回の設問も、「EAPマニュアル」の内容から出題したものです。

どのようなものか見てみたいという会社様には、
無料トライアルがございます。
1週間、全てのコンテンツの閲覧、ヘルプデスクのご利用が可能です。
(お申し込みは会社単位となります)

「メンタル対応マニュアル」について詳しくお知りになりたい方、
トライアルをご希望の方は、
御社担当のアカウントマネージャー、または
magazine@counseling.stまでご連絡ください。

 

◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇
5.メンタルヘルス ニュースピックアップ
最新の情報やメルマガの内容に関連のある情報を
お伝えします
◇━━━━━━━‥‥・・・・・・・‥‥━━━━━━━━◇

(1)セクハラ発言に対する会社の懲戒処分は妥当−最高裁、二審判決を覆す
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
「セクハラ」発言を行った男性管理職らに対する会社側の懲戒処分の是非をめぐる裁判で、
最高裁は2月26日、出勤停止などの処分は重すぎるとした二審判決を破棄し、
改めて会社の処分は妥当とする判決を下した。

訴えを起こしていたのは、大阪市の第三セクターに勤務する男性管理職2人。
男性管理職らは、女性従業員に対し、1年以上にわたって卑猥な発言や、
女性を侮蔑するような言葉を繰り返し発しており、会社は女性従業員の申告を受けて、
男性管理職らに対し、出勤停止、降格などの処分を行った。
これに対し、男性管理職らは懲戒権の濫用であるとして、処分の取り消しを求めていたもの。

二審でも管理職らのセクハラは懲戒処分に値するとは認めていたため、
最高裁では「出勤停止、降格」という処分の重さの妥当性が主な争点となった。

二審判決では、会社側の処分を無効とした根拠として、
管理職らの発言に対して、事前に会社側からの指導や懲戒方針の説明が不足していたこと、
被害者から明白な拒否の姿勢が示されていなかったことを挙げている。

今回の最高裁判決では、そもそも、男性管理職らの発言は極めて不適切で
執務環境を著しく害するものであると明確にしたうえで、
本来、セクハラを撲滅しようとする会社の取り組みを理解し、
部下に対して指導すべき立場にありながら、
1年以上も下品な発言を繰り返していた男性管理職らは、
職責や立場に照らして著しく不適切であると指摘。
セクハラ禁止文書の作成・配布、またハラスメント研修を開催し、
管理職らも受講をしていたことなどから、
会社側からの指導などが不足したことは斟酌すべきとした二審の判断を退けた。

また、被害者から明白な拒否の姿勢が示されていなかったことについて、
被害者が内心は著しい不快感などを抱きながらも、職場の人間関係の悪化を考慮して、
加害者に対する抵抗ができなかったことも考えられるとし、
この点を鑑みても、男性管理職にとって有利な事情があったとは言えないとした。

従って、会社の処分は妥当であり、懲戒権の濫用ではなく、有効なものであると判断した。

今回の最高裁判決では、
セクハラに対する事業者の処分の正当性を明確にしたことで意義があったと言える。
セクハラ撲滅に向けて、改めて、事業者、労働者それぞれが注意を払わねばならないことを認識する必要がある。

 

(2)体内時計のペースメーカー細胞が特定される−筑波大学など研究グループが解明
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
3月5日、日本の2つの大学の研究グループが、
体内時計の制御、安定をもたらす細胞群を特定したと相次いで発表した。

発表を行ったのは、筑波大学を中心とした研究グループと、金沢大学の研究グループ。
いずれも、脳内の視交叉上核内の細胞に着目をした研究である。

体内時計は「概日リズム」とも呼ばれ、ほとんどの生物に存在している。
概日リズムを制御するのは、脳内の視交叉上核であることは明らかとなっているが、
具体的に視交叉上核内のどの細胞が関与しているかは不明であった。

今回、筑波大学のグループは、
視交叉上核内のみで産生される神経ペプチドの一つ「ニューロメジンS」(NMS)に着目。
このNMSを産生する細胞の持っている体内時計がマスタークロックとして、
全身の体内時計の制御を行っていることを発見した。

マウス脳内のNMS産生細胞の体内時計を任意で操作したところ、
その操作に呼応するように、マウスの視交叉上核全体および行動リズムに変化がみられた。
これは、NMS産生細胞が概日リズムの制御に関わっていることを示すものと言える。

しかし、NMSを作れない状態にしても、マウスの体内時計は消失しなかったため、
このプロセスで重要な役割を果たす神経伝達物質が何であるかは解明されていない。

一方、金沢大学のグループが着目したのは、
視交叉上核内で産生される神経ペプチドの一つ「アルギニンバソプレシン」(AVP)産生細胞。
マウスのAVP産生細胞の細胞時計を破壊したところ、行動リズムに狂いが生じ、
活動期と休息期のバランスも崩れるなど、体内時計の働きが弱まることが確認された。

また、細胞時計を破壊したマウスの視交叉上核を分析すると、
AVP産生細胞では、神経細胞間のコミュニケーションに重要な遺伝子の産生量が激減していた。

これは、AVP産生細胞の細胞時計が機能していれば、
神経細胞間のコミュニケーションが活発となり、
概日リズムの安定につながることを示したものと考えられる。

それぞれの研究で着目した細胞は別々のものであり、
体内時計の制御のメカニズムはまだまだ未解明の点が多い。
しかし、今回、細胞の特定に至ったことは大きな進歩であり、
今後、体内時計の実態に迫り、概日リズム障害などの新たな治療法につながるものと期待される。