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トヨタ、QCサークルを業務と認定 残業代全額支給

2008年6月

トヨタ自動車は、従業員が勤務時間外に行うQCサークル活動での残業代を、6月1日から全額支払うことを決めた。これまでは同活動を従業員の「自主的な活動」と位置付けて、残業代は最大月2時間までとしていたが、今回「業務の一環」と認め、残業代支給の上限を撤廃する。

なお、QCサークル活動を巡っては、名古屋地裁が2007年12月に元社員の過労死を認めた判決で「使用者の指揮命令下における業務」と認定していた。
→詳しくは、判決文「遺族補償年金等不支給処分取消請求事件」

 

(参考)
QCサークル活動
品質管理を意味する英語「Quality Control」の略で、製品の品質向上や工程の効率化などの改善策を話し合う職場ごとの自主的なグループ活動で、勤務時間外に行われる。トヨタ自動車は1961年に導入。
日本科学技術連盟によると、3万1564のQCサークルがあり(そのうち自動車や電気などの業種が7割を占めている)、29万2300人が活動(2008年4月末現在)。
2004年に同連盟が実施した最新の調査によると、65%の企業がQC活動に時間外手当の一部または全部を支給していると回答している。

 

【一言コメント】

「使用者の指揮命令下における業務」と指摘されたQCサークル活動にトヨタは残業の全額支払いを決定しました。

2007年12月の判決では、「上司に管理され、その命令で業務に従事する可能性があった以上、労災認定上は、本来の業務の手待時間として労働時間制を肯定することが相当である」としています。

サービス残業への批判が高まる中、人件費増のマイナスよりも、職場環境の改善による活性化効果を見直すべきです。
また、過労死や長時間労働による健康被害を防止するためにも、より一層メンタルヘルス対策に取り組む必要があるのです。

弊社では今後とも各社の残業代を巡る対応の動向を追っていきます。

 

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