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246号 ストレスチェックテストと一般社員の研修

2017年7月28日

今日は「大暑」の真ん中、72候の「土潤溽暑(土潤うてむし暑し)」です。
雨を含んだ土が湿り気を帯び、蒸し暑さが増す時期とのことです。
正に今の時期を表していると思いますが、一方で早く秋が来ないかと
待ち遠しくなる季節です。※大丈夫です、8月7日はもう立秋です。

さて、今月のメールマガジンは、
一般社員の研修をストレスチェックの側面から見てみたいと思います。

さて、ここでクイズです。
ストレスチェックを受けて、高ストレスと判断をされた方は、
本人の希望により、面接指導を受け、必要であれば、就業上の措置をとることになりますが、
この面接指導の実施を会社が本人に促すことは可能でしょうか。

正解は本文に記載いたしました。

※ラインケア研修体験会(東京・大阪・名古屋)のご案内
もあります。

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本号のトピックス ====================================
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1.ストレスチェックテストと一般社員の研修
なぜストレスチェックに一般社員研修が大切なのか
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2.8月開催体験会のご案内
「ラインケア研修」  
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3.メンタルヘルス ニュースピックアップ

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1.ストレスチェックテストと一般社員の研修
なぜストレスチェックに一般社員研修が大切なのか
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先程のクイズの答えはいかがでしょうか。
今回はちょっと引っ掛けクイズのようで申し訳ありません。

正解は「不可能」です。

不可能、というのは、会社は誰が高ストレス者かは知りえないので、
個別に面接指導実施を促すことはできないからです。
※実施者はできますが、ここでは「会社」とは別に考えています

実施事務従事者からの促しができるではないか、
とお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、
実は実施事務従事者は実施者の指示により、行うことができるのであって、
いわゆる会社の指示により促しをしているわけではないのです。

いずれにせよ、面接指導の実施については、本人の希望が必須となります。

さて、皆様の会社では、高ストレス者うち、どれくらいの方が面接指導を
希望されましたでしょうか。

恐らく、それほど多くは無かったのではないかと推察いたします。
折角、面接指導→就業上の措置と体制を整えたにもかかわらず、
利用が少ないのはもったいない話ですし、
そもそもの目的の一次予防や二次予防が効果的にできません。

何故希望する人が少ないのでしょうか?
その大きな理由の一つに、メンタル不調の間違った知識で判断してしまうため
ということが考えられます。

・うつ病は心の病、私がなるわけがない
・心の病にかかったなんて、会社に知られたら、弱い人間だと思われてしまう
・特殊な病気にかかったなんて恥ずかしい
等々

そのため、面接指導を希望せず、体調が悪くても医者に行かず、
かなり体調が悪くなって初めて医者に行き、
その結果、即休職というパターンが多く見られます。

このような事を無くすためには、管理職はもちろんのこと、
一般の社員にも正しい知識を持ってもらう必要があります。

小冊子を配ったり、e-ラーニングを行ったりと、
いろいろな工夫をされている会社様もあると思いますが、
もらっただけで読まなかったり、単にクリックして終わったりで、
なかなか知識が身についていないという声をよく聞きます。

確りと知識を身につけるためには、やはり研修が一番です。
カウンセリングストリートでは、セルフケア研修として、
メンタルヘルスの研修と一緒にストレスケアなどの予防の領域を含めた
研修が可能です。

セルフケア研修について、詳しくお知りになりたい方は
是非御社担当のアカウントマネージャーにご連絡いただくか、
このメールにご返信ください。

次項に管理職用のラインケア研修の体験会のご案内があります。

 

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2.8月体験会のご案内
「発症者を減らすためのラインケア研修(基礎編)体験会」
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■東京・大阪・名古屋にて以下の無料セミナーを開催します。
参加ご希望の方は貴社担当アカウントマネージャーに直接ご連絡いただくか、または
magazine@counseling.st まで、
ご希望の都市名(東京/大阪/名古屋)、講座名、開催日と
貴社名、部署、お名前、電話番号をお書きの上
メールにてご連絡ください。
※定員になり次第締切となります。お早めにお申込ください。

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【東京】
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■ラインケア研修の体験会 <発症者を減らすためのラインケア研修(基礎編)体験会>
【参加条件:外部委託による研修を具体的に検討中のお客様に限定させていただきます】
日時:8月30日(水)14:30〜16:45
場所:東京体育館 サブアリーナ内会議室 千駄ヶ谷駅徒歩3分
参加費用:無料
内容:<部下のうつを確実に見つけるために>
◆メンタルヘルス障害の基礎知識(どんな病気なのか、発症の原因、治療内容等)を理解する
◆部下のメンタルヘルスケアにおける管理職の義務と役割を理解する
◆早期発見・対処のポイントを理解する 
※少人数で実施します

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【大阪】
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■ラインケア研修の体験会 <発症者を減らすためのラインケア研修(基礎編)体験会>
【参加条件:外部委託による研修を具体的に検討中のお客様に限定させていただきます】
日時:8月25日(金)13:00〜15:00
場所:大阪市立青少年センター(KOKO PLAZA) 新大阪駅徒歩5分、地下鉄新大阪駅徒歩10分
参加費用:無料
内容:<部下のうつを確実に見つけるために>
◆メンタルヘルス障害の基礎知識(どんな病気なのか、発症の原因、治療内容等)を理解する
◆部下のメンタルヘルスケアにおける管理職の義務と役割を理解する
◆早期発見・対処のポイントを理解する 
※少人数で実施します

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【名古屋】
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■ラインケア研修の体験会 <発症者を減らすためのラインケア研修(基礎編)体験会>
【参加条件:外部委託による研修を具体的に検討中のお客様に限定させていただきます】
日時:8月30日(水)13:30〜15:30
場所:名古屋市芸術創造センター 東山線新栄町駅徒歩3分、桜通線高岳駅徒歩5分
参加費用:無料
内容:<部下のうつを確実に見つけるために>
◆メンタルヘルス障害の基礎知識(どんな病気なのか、発症の原因、治療内容等)を理解する
◆部下のメンタルヘルスケアにおける管理職の義務と役割を理解する
◆早期発見・対処のポイントを理解する 
※少人数で実施します

 

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3.メンタルヘルス ニュースピックアップ
最新の情報やメルマガの内容に関連のある情報を
お伝えします
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不安で眠れない
そのとき脳では何が起きているのか
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国立大学法人筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構と金沢大学医学類らの研究グループは、
マウスを用いた一連の実験により、情動と覚醒をつなぐメカニズムの一部が解明されたと発表した。

動物の睡眠と覚醒の状態は、体内時計や先行する覚醒の長さの影響を受けて変化する。
また生体内外の環境によっても大きな影響を受け、
環境中に恐怖や報酬の対象となるものが存在することで生じた情動は、
交感神経系の興奮やストレスホルモンの分泌とともに、覚醒を引き起こすことが分かっている。

一方、明確な対象のない、漠然とした不安も覚醒に影響し、
こうした情動が不眠症の根底にあることがよく知られている。

しかし、実際にどのような神経科学的なメカニズムがそこに介在 しているかは、
これまで明らかになっていなかった。

本研究では、恐怖や不安などの情動をつかさどる大脳辺縁系がどのようなしくみで
覚醒に影響を与えるかを明らかにすることを目的として、マウスを用いた実験を行なった。

大脳辺縁系の一部で、恐怖や不安に関与する領域である分界条床核*1 からは、
脳内の複数の領域に神経細胞が軸索とよばれる突起を伸ばしていて情動を制御している。

本研究グループは、分界条床核に局在するGABA 作動性ニューロン*2 に着目し、
それが覚醒を制御する上での役割を解析した結果、
GABA 作動性ニューロンを特異的に興奮させたところ、
ノンレム睡眠をしていたマウスが直ちに覚醒することが明らかになった。
しかし、レム睡眠時に同様の刺激を与えても、いかなる効果も見られなかった。

一方、ノンレム睡眠から直ちに覚醒に移行するこの作用に、
覚醒に関与する脳内物質であるオレキシンが関与しているかを調べた結果、
この覚醒作用にオレキシンは関与していないことが明らかになった。
また、分界条床核に存在する GABA作動性ニューロンを持続的に興奮させたところ、
覚醒時間の延長とノンレム睡眠・レム睡眠両方の減少が認められました。
この作用については、オレキシン受容体拮抗薬*3によって強く阻害され、
次の2点が明らかとなった。

@ノンレム睡眠時に分界条床核の GABA 作動性ニューロンが興奮すると覚醒が引き起こされるが、
ここにはオレキシンの作用は介在しない。
A分界条床核のGABA 作動性ニューロンが持続的に興奮するとオレキシン系が動員され、
その作用によって覚醒が維持される。

以上、本研究により、不安などの情動に大きく関与する分界条床核における
GABA作動性ニューロンが覚醒を誘導するメカニズムの一端が判明した。
GABAは抑制性の神経伝達物質で、その機能を脳内で広範に高めると抗不安作用、
催眠作用があるとされている。
しかし今回の実験では、分界条床核など一部の脳の領域ではむしろ覚醒に関わっていることも示された。

現在、オレキシン受容体拮抗薬が臨床的に不眠症治療薬として使われるようになっている。
本研究により同治療薬は、持続的な不安にもとづく不眠を改善する効果がある一方で、
情動による即時の覚醒応答自体には影響を与えないことが確認された。

したがって同治療薬を服用していても、たとえば、就寝時に危険が発生した際の覚醒を
妨げることはないということも示唆されました。

今後、これらの領域をターゲットとすることで、
不安障害や不眠症などに効果のある医薬品の開発につながり、
また、オレキシン受容体拮抗薬はすでに不眠症治療薬として実用化されており、
その詳しい作用メカニズムを理解するうえでも重要な知見となると考えられる。

 

*1)分界条床核 中枢神経内において、神経系の分岐点や中継点となっている
神経細胞群である神経核の1つ。恐怖 や不安などの情動に関与しているとされている。
*2)GABA 作動性ニューロン GABA を神経伝達物質とするニューロン。
GABA はアミノ酸の一種で、脳内でもっとも多く使われ る抑制性の脳内物質。
*3)受容体拮抗薬 生体内で機能する生理活性物質の受容体に結合し、
本来作用する物質の機能を阻害する薬物。

不安で眠れない そのとき脳では何が起きているのか

 

平成28年度「過労死等の労災補償状況」を公表
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厚生労働省は30日、平成28年度の「過労死等の労災補償状況」の
取りまとめを公表した。

精神障害に関しては請求件数が1,586件で、前年度比71 件増の5%増で、
支給決定件数も498件の前年度比26件増の6%増となり、
いずれも増加していることが分かった。

また、精神障害の請求、認定は前年と同じく脳・心臓疾患の
倍ほどの件数であることが見て取れ、依然として精神疾患への予防と対策の重要性、
必要性が伺える結果となった。

年齢別では前年と同じく請求件数、支給決定件数ともに
「40〜49歳」がトップ、次いで「30〜39歳」であることが示された。

労災の原因となる出来事については、
「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」(74件)前年度は2位、
「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」(63件)前年度は1位
の順に多く、前年度と順位の入れ替えは見られたものの、
同じ内容が上位を占めている結果が見て取れた。

「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」については
「パワハラ」でもあり、前年度比14件増で、
早急に改善への対応策が必要であることが示唆された。

また、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」
に関しては前年度比15件減ではあるが、引き続き継続的にチェック、
サポートしていくことが望ましいと考えられる。

平成28年度過労死等の労災補償状況