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244号 ストレスチェックテスト実施後は

2017年3月23日

今週の月曜日は春分でした。
そろそろ桜の便りが届く季節となりました。
併せて、会社では、人事異動、新入社員の入社などで
皆様も忙しくされているのではないかと推察いたします。

さて、今月のメールマガジンは、ストレスチェックシリーズの最終回、
チェックを実施した後の個人の結果や組織分析などについて
考えてみたいと思います。

今回も、既にmy-Mentalをご利用いただいているお客様と
まだご利用いただいていないお客様向けに内容を二つ
ご用意いたしました。

さて、ここでクイズです。
組織分析は厚生労働省の指針では「集団ごとの集計・分析」
という名称で記載されており、分析の最低人数など細かいルールも設定されています。
この組織分析は実施しなくても良いのでしょうか、
あるいは実施が義務付けられているものでしょうか。

正解は本文(ご利用いただいているお客様用とご利用いただいていないお客様用両方)
に記載いたしました。

※ストレスチェックテスト関連セミナー(東京・大阪・名古屋)のご案内
もあります。
※九州支所移転のご案内もあります

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本号のトピックス ====================================
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1.ストレスチェック実施後の個人結果、組織分析
my-Mentalをご利用でないお客様へ
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2.ストレスチェック実施後の個人結果、組織分析
my-Mentalをご利用いただいているお客様へ
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3.4月セミナーのご案内
「ストレステスト実施後の情報交換会」  
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4.九州支所移転のご案内

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5.メンタルヘルス ニュースピックアップ

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1.ストレスチェック実施後の個人結果、組織分析
my-Mentalをご利用でないお客様へ
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先程のクイズの答えはいかがでしょうか。
正解は、「現在のところ実施義務はない」
です。

ではなぜ、指針には組織分析について、細かいルールが
規定されているのでしょうか。

それは、国としては、今回義務化は見送ったものの、
是非実施してもらいたいと考えており、その為にルールを作った、
というのがその理由です。

会社としても、全社をあげてのチェックですから、
折角のこの情報を組織改善につなげない手はありませんね。

一方で、組織分析はそもそも個人の結果情報を組織単位で分析したものですから
個人結果とも大きく影響しあいます。
大まかに言えば、個人結果の評価が良くない人が多い部署が
組織分析においても、問題のある部署として、提示されることになります。

個人結果の内容は会社は知ることができませんから
組織分析をすることによって、はじめて職場改善が可能になります。
個人のフィードバックはしておいて、職場の対応はしないという
状況は望ましいものではありません。

ところで皆さんの会社で使用されているストレスチェックの個人結果は
満足のいく内容だったでしょうか。

57問のテストでは、個人結果はほぼグラフの提示のみですから、
受検者は、自分でグラフを見て、解釈をし、必要であれば、
自分でセルフケアを考える必要があります。
ただ実際のところ、自分の結果を見て、理解するまではしていると思いますが、
その先の対処までグラフから、考えられる人は少ないのではないでしょうか。
(簡単に対処が分かるようであれば、そもそも問題は抱えないですね)

弊社のmy-Mental の個人結果はセルフケアに重点を置いた内容をフィードバックしています。
自分の状態や、改善の為に何をすればよいかが分かりやすく書かれています。
これに加えて、組織分析から導き出される職場改善がプラスされれば、
ストレスチェック後の望ましい形になります。

さて、その組織分析ですが、皆さんがお使いになっている組織分析は
満足のいく内容だったでしょうか。

57問テストの組織分析は、こちらも2つのグラフを読み解く必要があります。
ただ読み解いても、分かるのは
・業務負荷
・裁量度
・サポート
の3つのみです。
これら3つの指標が全国平均に比べて高いのか低いのかが分かるのですが。
これから効果的な組織改善が可能だったでしょうか?

「業務負荷」は比較的わかりやすいですが、
「裁量度」については実際にはいろいろな状況や考え方があり
必ずしも裁量度が高い部署が良い部署とは限りません。

サポートについては、そもそもの設問が
・どのくらい気軽に話ができますか?
・困った時、どのくらい頼りになりますか?
・個人的な問題を相談したら、どのくらいきいてくれますか?
というものですから、組織改善の観点からはどう判断するのか困るところです。

my-Mentalの組織分析では組織が抱えている問題そのものを
次のカテゴリーでフィードバックしています。
・上司マネジメントの問題
・人事評価の問題
・自己能力認識の問題
・職場関係性の問題
・業務負荷認識の問題
・役割責任の問題
これらのカテゴリーは、メンタル不調を引き起こしやすい要因として、
研究で明らかになったもので、具体的に問題と改善点を表記してありますので
組織改善につなげやすい内容になっています。

my-Mentalについて、詳しくお知りになりたい方は
是非御社担当のアカウントマネージャーにご連絡いただくか、
このメールにご返信ください。

次回の実施までは、少し時間があります。
さらに効果の高いストレスチェックになるように、
お話をさせていただきたいと思います。

 

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2.ストレスチェック実施後の個人結果、組織分析
my-Mentalをご利用いただいているお客様へ
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先程のクイズの答えはいかがでしょうか。
正解は、「現在のところ実施義務はない」
です。

ではなぜ、指針には組織分析について、細かいルールが
規定されているのかについては、前章をお読みください。

さて、my-Mentalをお使いいただいている会社様は、
組織改善を実際どのようにされていますか?

組織改善をするためには
1) 会社の体制や制度を改善する
2) 管理職がメンタルヘルスについて正しい知識を身につけ
部下との関わり方を改善する
が必要になります。

1)については、組織分析の結果を参考に自社内で対応することになり、
実際に対応されている会社様も多いと思います
2)については、自社内では対応が難しい場合があります。

そこで、今回、ストレスチェック後の研修をmy-Mentalのオプションとして
設定しました。

内容は、管理職が正しい知識を身につけることを目的として、
3つのバリエーションをラインナップ致しました。
詳しくは御社担当のアカウントマネージャーまでお問い合わせください。

 

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3.4月セミナーのご案内
「ストレステスト実施後の情報交換会」
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■東京・大阪・名古屋にて以下の無料セミナーを開催します。
参加ご希望の方は貴社担当アカウントマネージャーに直接ご連絡いただくか、または
magazine@counseling.st まで、
ご希望の都市名(東京/大阪/名古屋)、講座名、開催日と
貴社名、部署、お名前、電話番号をお書きの上
メールにてご連絡ください。
※定員になり次第締切となります。お早めにお申込ください。
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【東京】
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■ストレスチェックテスト実施後の情報交換会 〜次回に向けての課題は??〜
日時:4月25日(火)15:30〜17:30
場所:東京体育館 サブアリーナ内会議室 千駄ヶ谷駅徒歩3分
参加費用:無料
内容:ストレスチェックテスト実施後の情報交換会 〜次回に向けての課題は??〜
◆そもそも面接指導を申し出る社員が少なかったが放置状態にはしたくない・・・
◆産業医のいない事業所、他社では面接指導はどうしている?
◆面接指導の受付〜実施の手間とスピード感に課題が残った・・・
◆組織分析は出たものの何をしたら良いのか分からない・・・
◆受検率を上げるためにはどんな事をしたら効果的なの?

    など、義務化初年度のストレスチェックテスト実施を振り返り、
参加企業様のあいだで課題点を共有、情報交換していただく場にいたします。
【参加条件:各企業のストレスチェックテストご担当者様に限定させていただきます】

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【大阪】
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■ストレスチェックテスト実施後の情報交換会 〜次回に向けての課題は??〜
日時:4月25日(火)13:00〜15:00
場所:大阪市立青少年センター(KOKO PLAZA) 新大阪駅徒歩5分、地下鉄新大阪駅徒歩10分
参加費用:無料
内容:ストレスチェックテスト実施後の情報交換会 〜次回に向けての課題は??〜
◆そもそも面接指導を申し出る社員が少なかったが放置状態にはしたくない・・・
◆産業医のいない事業所、他社では面接指導はどうしている?
◆面接指導の受付〜実施の手間とスピード感に課題が残った・・・
◆組織分析は出たものの何をしたら良いのか分からない・・・
◆受検率を上げるためにはどんな事をしたら効果的なの?
など、義務化初年度のストレスチェックテスト実施を振り返り、
参加企業様のあいだで課題点を共有、情報交換していただく場にいたします。
【参加条件:各企業のストレスチェックテストご担当者様に限定させていただきます】

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【名古屋】
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■ストレスチェックテスト実施後の情報交換会 〜次回に向けての課題は??〜
日時:4月26日(水)13:30〜15:30
場所:名古屋市芸術創造センター 東山線新栄町駅徒歩3分、桜通線高岳駅徒歩5分
参加費用:無料
内容:ストレスチェックテスト実施後の情報交換会 〜次回に向けての課題は??〜
◆そもそも面接指導を申し出る社員が少なかったが放置状態にはしたくない・・・
◆産業医のいない事業所、他社では面接指導はどうしている?
◆面接指導の受付〜実施の手間とスピード感に課題が残った・・・
◆組織分析は出たものの何をしたら良いのか分からない・・・
◆受検率を上げるためにはどんな事をしたら効果的なの?
など、義務化初年度のストレスチェックテスト実施を振り返り、
参加企業様のあいだで課題点を共有、情報交換していただく場にいたします。
【参加条件:各企業のストレスチェックテストご担当者様に限定させていただきます】

 

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4.九州支所移転のお知らせ

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◆3月1日に九州支所を熊本から福岡に移転しました
〒812-0013 福岡県福岡市博多区博多駅東2-5-19 サン・ライフ第3ビル5F
TEL:092-686-8541 FAX:092-686-8501

 東京 大阪 名古屋に続く弊社4拠点目のリオープンです。
九州沖縄・中国四国のお客様をカバーして参りますので、
引き続きよろしくお願いします。

 

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5.メンタルヘルス ニュースピックアップ
最新の情報やメルマガの内容に関連のある情報を
お伝えします
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脳の形成過程で神経細胞同士が集合するメカニズムを発見
−精神・神経疾患の病態解明や治療の進展につながる成果−
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慶應義塾大学医学部解剖学教室の仲嶋一範教授、
大学院医学研究科の松永友貴(大学院生)、
野田万理子元医学部特任助教らの研究グループは、
九州大学および名古屋大学と共同で、
脳が形成される過程において神経細胞同士が接着力を強めて集合する
新しい「しくみ」 を発見したと発表した。

私たちの脳の知覚、思考、記憶など、脳の高次機能を司る大脳皮質では、
神経細胞がきれいに6層に配置されている。
この層構造が正しく作られるために、リーリンと呼ばれるタンパク質が必須であり、
この層構造が正しく形成されないことが、さまざまな精神神経疾患の背景に存在している可能性が
近年注目さている。ただし、リーリンの機能の詳細は分かっていなかった。

仲嶋教授らの研究グループは、リーリンが神経細胞同士の接着を一時的に強くすることを発見し、
その分子機構を見出すとともに、この現象が脳の層構造を正しく作るために
重要であることを明らかにした。

また、リーリンによる接着力の増強は、
N−カドヘリンという細胞接着分子を介して行われることを発見した。
N−カドヘリンの機能を阻害すると、リーリンを加えても神経細胞は集合しなくなることから、
リーリンが N−カドヘリンを使って神経細胞同士を接着させ、集合させることがわかった。

しかし、実験では「リーリンが神経細胞間の接着力を高めて集合させる」機能
だけでは説明がつかない結果が得られ、再度検討した結果、
リーリンによる神経細胞の接着力増強は持続的なものではなく、
一度強まった接着がその後弱まるという一時的な現象であることが明らかになった。

また、神経細胞間の接着力増強がその後弱まらなかった場合、
脳の層構造形成が乱れることが明らかになり、
正しく脳の層構造が作られるためには、リーリンによって起こる神経細胞間の接着力増強が、
その後に弱くなる必要があることが示された。

リーリンは脳の形作りだけではなく、統合失調症、自閉症、てんかんなど
多くの精神神経疾患との関連が示唆されている。
今回の研究成果は、これらの疾患の病態解明や治療に有益な情報をもたらすことが期待される。

脳の形成過程で神経細胞同士が集合するメカニズムを発見

 

世界保健機関(WHO)が「うつ病その他一般的精神障害の世界推計」を発表
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世界保健機関(WHO)は、世界中でうつ病に苦しむ人が
2015年に推計3億2200万人に上ったとするデータを発表した。
この数は、世界の人口の4.4%に相当し、2000年から2015年にかけて18%増加していると分析した。

世界的に見た場合、罹患率は地域によって異なり、
西太平洋地域男性の2.6%から、
アフリカ地域女性の5.9%まである。

有病率は年齢によって異なり、
55-74歳の女性では7.5%以上、
男性では5.5%以上あった。
15歳未満の小児および青年でも発生するが、
高齢者よりも低いレベルであった。

また女性の有病率が高く、5.1%で、
男性の割合は3.6%であった。

地域別でみた場合、
うつ病を発症している人々の半数は、東南アジア地域(27%、8567万人)と
西太平洋地(21%、6621万人)に居住しており、
2つの地域(インドや中国など)の人口が比較的多いことがみられた。
日本の有病率は4.2%と報告され、西太平洋地域ではオーストラリアの5.9%、
シンガポールの4.6%に次いだ数値となった。

うつ病の障害生存年数(YLD)※から、
WHOではうつ病を「非致死的な健康損害」として
最も影響がある障害とランク付けしている。
また、うつ病は自殺の主要原因でもあり、
毎年80万人近くが自殺のために命を落としていると報告した。

WHOでは、うつ病には有効な治療法があるが、
実際に治療を受けられているのはその半数以下であり、
うつ病への偏見や理解不足、正しく診断されていない状況などが、
治療改善の壁になっているとの見解を示している。

この報告から、うつ病は世界中で一般的な病気であり、
治療によって改善が期待できるにもかかわらず
実際は治療が受けられずに苦しんでいる人々が少なくないことが伺える。

うつ病は早期発見、早期治療が改善においてとても大切であり、
そのための理解促進や発症や重症化予防のための具体的な対策が早急に求められる。

※障害生存年数(YLD):障害を抱えて生存している年数

うつ病等の世界推計