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226号 57問テスト導入の意外なリスク

2015年8月20日


もうすぐ「処暑」、朝夕も凌ぎやすくなってくる頃です。
高校野球が終わると同時に夏もそろそろ終わりという気分になりますが、
皆様いかが過ごされていますでしょうか。

今月はストレスチェックについて、
特にテストそのものについて考えてみたいと思います。

12/1の施行に備え、準備も進んでいることと思いますが、
テストの問題については、方針が決まりましたでしょうか。
広く出回っている57問のテストを使おうと思っている方、
いちど内容を見てから判断されてはいかがでしょうか、
実際に導入するとリスクがあると思われます。

今号では57問のテストについて、内容を掘り下げてみたいと思います。

※ラインケア研修の体験会(大阪)、企業様向け義務化セミナー(東京)
のご案内もあります。

 

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本号のトピックス ====================================
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1.ストレスチェックテストの品質
57問のテストに潜む危険なリスク
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2.9月の研修体験会、義務化セミナーのご案内

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3.メンタルヘルス ニュースピックアップ

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1.ストレスチェックテストの品質
57問のテストに潜む危険なリスク
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皆さんは57問のテストの内容をじっくりと見たことがありますか。
ざっとしか見たことが無い方も多いのではないでしょうか。
折角実施するストレスチェックですから、どんな内容のものか確認をして、
効果のあるチェックにしたいものです。

実際に「問い」のいくつかを見てみましょう。

最初に、「ストレスの原因と考えられる因子」を調査する17問があります。
これらは「仕事の負担(量)」「仕事の負担(質)」など9つの指標に集計され、
社員個人にフィードバックされます。
回答は「そうだ」「まあそうだ」「ややちがう」「ちがう」から選ぶようになっています。

【一生懸命働かなければならない】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この問題に対して、[望ましい回答]とされているのは、どの選択肢だと思いますか?

「ややちがう」「ちがう」が望ましいとされているのです。
つまり、一生懸命働かなくて良い職場、だらだらやっていてもよい職場は
望ましい方に集計されて社員に通知されます。
反対に一生懸命仕事をしている社員には、「そこが問題だ」と通知される可能性があります。
御社のテストの目的や考えとずれてないでしょうか?

【高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事だ】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この問いはどうでしょうか?
高度の知識や技術が必要のない職場が望ましい環境として分類されます。
プライドを持って難易度の高い仕事をこなしている環境は悪いのでしょうか。
通知を受けた社員はどのように感じるでしょうか?

【勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この問いにも驚きますが、他の事を考えながら仕事しても良い職場が望ましい職場として
分類されます。

ここまで見て、いかがでしょうか?
「一生懸命ではなく、簡単な仕事を、勤務時間中も他の事を考えながら働くこと」
が望ましいということになっています。
会社の考え方と合っていますか?

これがフィードバックされた時の社員の感じ方も良く考える必要があります。
個人の結果としてフィードバックされますから、これは会社からのメッセージです。
これが毎年繰り返されたら社員はどのように変わっていくでしょうか?
ここにも思わぬリスクが隠されています。

また、
【からだを大変よく使う仕事だ】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
という問いがあります。
例えば、工場や外食、倉庫や一日中立ち仕事の販売など
比較的からだを使う仕事、職種がありますが、
からだを使う環境は一律望ましくないものとして
社員にフィードバックされることは望ましいですか?

今回は4問を取り上げてみましたが、他にもリスクのある「問い」や、
何を測定しているのか意味が曖昧な「問い」もあります。

このようなテストを実施するくらいなら、
他のしっかりとしたテストを実施して欲しいと思います。

【CSのテストではどうなっているのか?】
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
では、カウンセリングストリートのテスト「my-Mental」は、
その辺りをどのように扱っているのでしょうか?

一生懸命=高ストレス
業務時間に業務のことを考える=高ストレス

とはならないので、そもそもそういう項目を入れていません。

「高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事」についてはどうでしょう?
ストレスは仕事自体の難易度が問題なのではなく、
「自分の知識やスキルでそれをやり遂げることができるか」
という自分の認識が大きく関係をします。
これは仕事の難易度そのものには関係ありません。

そこでCSの「my-Mental」では
・自分は業務をこなすための知識を持っている
・私のスキルでは今の業務についていけない
など、環境側ではなく、はっきりと自分自身の問題として捉える「問い」にしています。
これにより、ストレスの原因そのものに焦点を当てることが可能になり、
更に、自分自身での問題解決もやり易くなります。

また、「からだを使う仕事」については、
からだを使う仕事は「肉体的な疲労」に繋がりますが
ここでいうストレスとは違うものであるため、項目として取り上げていません。
肉体的な疲労が強く出そうな職場は、テストをするまでも無く、分かっている事と思います。

仕事環境においては、「どの位からだを使うか」ではなく、
・いつも休憩時間を取る暇がないほど忙しいか
・一人では処理しきれない業務量を抱えている
などがストレスに大きく関係をしていますので、
my-Mentalではそちらに的を絞って確認をしています。

このようにmy-Mentalでは、不必要な思いを持たないようにしながら
ストレス度が正確に測定できる仕組みになっています。

「とはいっても、57問のテストは比較的安価だし----」
と思っている会社様に朗報です。

57問テストの導入を取りやめ、my-Mentalを新規導入していただいたお客様には、
お得な新規お値引きキャンペーンを別途ご案内させていただきます。
(現在57問テストを導入中の会社様も対象です)

my-Mentalの詳しい内容については、
是非、御社担当のアカウントマネージャー、または
magazine@counseling.stまでご連絡ください。

次回は、57問テストをまた別の観点から考えてみたいと思います。
それまでに、是非ストレスチェックを実施する目的は何か、
例えば57問テストでそれが実現できそうか、一度考えてみてください。

 

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3.9月の研修体験会、義務化セミナーのご案内

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■東京、大阪にて以下の研修体験会、義務化セミナーを開催します。

参加ご希望の方は
御社担当アカウントマネージャーにご連絡いただくか
または
magazine@counseling.st まで、
参加ご希望の都市名(東京・大阪)、講座名、開催日と
会社名、部署名、お名前、電話番号をお書きの上
メールにてご連絡ください。
※定員になり次第締切となります。お早めにお申込ください。

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【東京】
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■好評につき追加開催! <企業様向けストレスチェック義務化セミナー>
(満席が予想されますので早めにお申込みください)
日時:9月3日(木) 17:00〜18:30
場所:東京体育館 サブアリーナ内会議室 千駄ヶ谷駅徒歩3分
参加費用:無料
対象:企業のご責任者向けの内容となっております
内容:・施行日までに企業は何をしなければいけないのか?(準備のポイントは?衛生委員会は?)
・施行日までに産業医に何をしてもらう必要があるのか?
・導入する上での懸念点をどう解決するか?
・今の訪問頻度では産業医の係わりがあまり期待できない。(頻度を増やすしかないのか?)
・産業医のいない事業所は、どうやって面接指導をしたらいいのか。
・会社への情報提供に同意しない社員は放置していいのか。
・テストの実施をこれまで通り外部に委託していいのか。
等について省令・ガイドライン等の最新情報からお伝えするとともに、
義務化に対応した弊社チェックテスト「my-Mental」についてご説明いたします。

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【大阪】
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■ラインケア研修の体験会
<発症者を減らすためのラインケア研修(基礎編)体験会>
【参加条件:外部委託による研修を具体的に検討中の企業様に限定させていただきます】
日時:9月15日(火)16:30〜18:30
場所:大阪市立青少年センター(KOKO PLAZA) 新大阪駅徒歩5分、地下鉄新大阪駅徒歩10分
参加費用:無料
内容:<部下のうつを確実に見つけるために>
◆メンタルヘルス障害の基礎知識(どんな病気なのか、発症の原因、治療内容等)を理解する
◆部下のメンタルヘルスケアにおける管理職の義務と役割を理解する
◆早期発見・対処のポイントを理解する 
※少人数で実施します

 

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4.メンタルヘルス ニュースピックアップ
最新の情報やメルマガの内容に関連のある情報を
お伝えします
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平成29年までに8割以上の事業場がメンタルヘルス対策を実施−政府、数値目標を設定
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政府は7月24日、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」を閣議決定した。
この大綱は、平成26年11月に施行となった「過労死等防止対策推進法」によるもの。
過労死撲滅に向けて、今後取り組むべき対策と、効果的な実施方法が定められている。

大綱では、過労死等の関連事項としてメンタルヘルスも重視。
現在、労働者の半数以上が仕事に関して、何らかの強いストレスを抱えている一方、
メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場は全体の60.7%にとどまっている(平成25年調査)。
これを平成29年までに8割以上までにするという具体的な数値目標を設定した。

また、メンタルヘルス対策の推進に、国などが積極的な関与していく方針も明記。
国や地方公共団体による相談窓口の整備、
事業場内で相談対応を担当する産業保健スタッフへの研修の実施などを行っていくほか、
今年12月に施行されるストレスチェック制度の周知、指導も強化していくことが盛り込まれた。

さらに、職場の上司・同僚だけでなく、家族や友人が不調のサインに気付き、
早めに適切な対応ができるよう、早期発見・対処の重要性、
メンタルヘルスの正しい知識について、広く一般に普及に努めることとしている。